「JI」90年6月号 「義務と責任とモラルに無自覚、無責任な生き方が
         国を滅ぼしてきたということ」 ミカエル大王様
 英国のサッチャー保守政権打倒に大いに左翼勢力(マスコミや野党)に利用された
反人頭税騒ぎも、辛うじて一部の賢明な英国市民によって歯止めが掛かり、
五月三日の地方議会議員選挙での致命的な保守派議員の減少という迄には至りませんでしたね。
 日本に於ける"反消費税"運動と衆議院議員総選挙の自民党安定多数選出と
似た経過と言えなくもないでしょう。
 勿論、英国では保守派が二〇〇議席も失ったのですが、地方財政の約二分の一を固定資産税で、
残りを政府助成に依存してきたのに、固定資産税を払わない国民が圧倒的に多く、
急増している自治体財政への市民の監視が行き届かず、歳出を抑制する力が弱い。
 英政府としては、民衆の税意識を高め、地方行政の肥大化を防ぐ狙いであったとのことで、
他に選択の余地がない代替案でしょう。

 米国民のベトナム派兵という形も、同盟国へのベトコンによる虐殺や弾圧を防ぐ為の軍事介入で、
"友の為に自らの血を流す"崇高な行為であった。
 このように、自由民主主義国に於いては、義務と責任とモラルの範囲を自覚する人々が
博愛に基づいて助け合うということが、よく見られます。

 米国民がベトナム戦争に参戦したことも、
年間一人当たり約三万五千円から約十五万五千円もの人頭税を、
所得がなくても納税するという英国民も素晴らしい人類愛、国家への忠誠心です。
 日本人も、たかが三%の消費税を拒否し、
イラン・イラク戦当時の自国の石油タンカーの護衛にさえ、
自衛隊の派遣を反対するというエゴを剥き出しの世論ばかりで、
他国に相も変わらず、自己愛しか持てない鎖国民かと
見下げられるような愚は謹んで貰いたいと思います。

 日本人の国民性と言うのか、戦後の容共教育の徹底の成果か、
なべて自分や家族の幸せな生活や夢ばかりを追う嫌いがあり、

そういった考え方に戦前・戦中派まで甘えが出て、
同じように、人の為に自らを犠牲にすることへの疑問や躊躇(ためら)いが出てくるようです。
 以前の背反事件でも、正法流布に打ち込んでいる間は天への協力、
人への愛に励む毎日でありながら、一旦報われていないと考え始めるや否や、
急速に離れてしまい、且つ周囲の人も天から疎遠にさせてしまう ー 、
特にGLAから現正法に転じた人に、その傾向がありました。情ないことです。
 私達天の者が何の為に法を説き、あなた方の協力を求めているか、
理解していなかったのでしょう。

 私達はあなた方とあなた方の家族も含み、
全人類の幸福の為に悪魔の王国がこれ以上蔓延るのを阻止する為に、
天と地の協力を願ってきたし、今後もそう求めているのです。

 とかく目先のことに囚われ、楽な方にとばかり考えるのは無理からぬことです。
 しかし、それが自己愛に限定された生き方で、
国家や人類のことに関しては、"誰かに任せておけば勝手にやるだろう"式の考え方では、
日本民族は滅亡するしかないのです。

 市民の無自覚で無責任な生き方が、国を滅ぼしてしまった例は、
過去に遡
(さかのぼ)るまでもなく、
共産政権に国の政治を明け渡してしまった国々の総てに共通する所です

 賢明で、社会人として一国民としての義務や責任の所在が明確な人物であるならば、
左翼勢力の巧妙なデマに乗り、政府を安易に批判、中傷する、或いは保身の術に身を委ね、
国家の行末、世界の力関係など関知しないといった反正法的な生き方はしないでしょう。
 神の愛に疑問を抱き、悪魔に同胞を売り渡すなど以ての外です。

 悪を容赦したり、放置することは悪に加担するのみならず、自ら善を滅することになるのです。
 
悪魔 サタン・ダビデの手に掛かり、生命を落した多くの高貴な魂を思い出し、
その天の人々の為にも、正法者であるあなた方も、新たに参加する人達も
茨の道を共に私達と走り続けてほしいのです。

                         (九十年五月五日 口述筆記 千乃裕子)

天上界からのメッセージ - 神から授けられた正法