「JI」86年1月号 「ノイローゼの原因」 ラファエル様
 森田式心理療法で治したと言われる、ノイローゼに常住し易いタイプの正法者から、
私達のノイローゼ症状への理解が不足し、指示、指導に過ちがある。
 以前より天上界から心身症状だから、
精神状態ばかり考えるよりもまず、体調を整え、正法に献身することで、
知らぬ間に乗り越えていることに気付くからという風にお話ししましたが、
それでは自分の悩みは解決が付かない。
 又、正法を逃避の場にするなと言われては、
献身の目的意識を失ってしまう、とお手紙が来ました。

 新年早々、何か良い兆(きざ)しはないかと探すべき時に、
ノイローゼについてお話しするのは相応しいとは思いませんが、
何度もお手紙を頂くので、再び取り上げることにしました。

 ノイローゼというのは、どのようなタイプ、年齢、教育を受けている人にあっても、
自分について考え過ぎることから生じる強迫的な精神状態です。
 充分に他者に献身せず、没する人は、そういった他者との関りとか自分についてなど、
ゆっくり考える余裕も時間もないのが普通です。

 過労の毎日を続けるのは勿論良くないことです。
 短時間睡眠も、熟睡型で疲れが取れるならその習慣のままでも構いませんが、
疲労度が増すばかりなら、やはり一日、二日充分休養を取り、
或いは三日でも四日でも、仕事への意欲、人生への希望が再び湧いてくる迄、
何もせずにのんびり時を消費するのが良いのです。
 一日の内に疲れが溜まり、集中度が欠けてくるならば、
窓の外の景色を見るなり、庭に出るなり、外を二、三分歩いてみるなりすることが、
頭脳の休養にもなります。

 ノイローゼになるのも、
大脳の疲労度が増し、正しく考えることが出来なくなるのが原因なのです。
 その大脳も、身体の疲労から、貧血したり、血圧が上り過ぎたりして、
バランス良く機能を働かせることが出来ないから、正しい思考や反応をしなくなるのです。

 そういうように、生理学的に原因があると定められるのが好ましくない。
 ノイローゼは何か特別な知的で重要な精神の苦しみであると誇大に考え、
自分の小さな煩いや苛立ちに周囲を忘れ、

目的も、理想も、他者への献身も忘れてしまう所に、病的なジレンマが存在し、
周囲が解決して上げられない悩みでもあるので、
何か立派な煩悶ででもあるかのように、本人が思い込んで、
その病を何時までも抱えているのです。

 赤面恐怖などという、思春期のホルモンのアンバランスから生じる赤面癖は、
他もその時期を過してきたと考えれば良いし、
血液の循環を良くし、運動を良くすれば、気にする程のものではなくなります。
 心理的な拘(こだわ)りから来る悪循環は、
心理学の本でも読み、自分で覚(さと)るのも良いし、
覚れなければ心理療法家に相談すれば良いのです。

 只、全体的に精神的な悩みや拘りや強迫的な観念に囚われ過ぎることは不健全で、
少しも解決に導かない
ことは言えます。
 身体的な病気も大抵の人が余程の病気でない限り、くよくよと症状について煩悶しないし、
忘れて他の事に没頭するものです。
 風邪なら自分なりに風邪対策をして治したり、それで済ませています。
 ノイローゼだからといって何年も、
精神の崇高な悩みであるかのように大事に持って廻る人は、
やはり甘やかされた人格
に多く、御両親が病気についても、医者よ、薬よと、
大層に扱われたケースが多いようですね。

 人生には多少の心身の病気に悩んで時を費やすより、もっと大切な事が多くあるのです。
 それを覚らぬ内は幼児のままであり、

一人前に扱われなくとも仕方がないとしなければなりません。
 幼児的な精神の持主はエゴイストと同様に正法者に不要とするのはそこにあるのです。

                 (八十五年十二月二十四日 口述筆記 千乃裕子)

JI」86年2月号「病的性格と未熟な精神」 ラファエル様

「JI」86年2月号 「病的性格と未熟な精神」 ラファエル様 偶然にも、新年号でノイローゼと正法についてお話ししたメッセージが印刷になる前に、 正法者の一人である木村忠孝様から精...

続きを読む

「JI」86年4月号「(神の国の起点となるべき)"集い"の心を一つに成し得なかった原因(1)」 ミカエル大王様

「JI」86年4月号 「(神の国の起点となるべき)"集い"の心を一つに成し得なかった原因         (1)」 ミカエル大王様 正法流布の分野に参加し、身を粉にして天に協力し...

続きを読む

「JI」86年6月号「ノイローゼ克服への助言」 ラファエル様

「JI」86年6月号 「ノイローゼ克服への助言」 ラファエル様 今月は、ノイローゼ状態とそれを抜け出す方法について助言したく、私がお話しすることにしました。 正法者を志し、正法を...

続きを読む

「JI」86年7月号「真の人格の向上に繋がる学問への向かい方」 ラファエル様

「JI」86年7月号 「真の人格の向上に繋がる学問への向かい方」 ラファエル様 ー 知能の開発が精神の広がり(高等感情の獲得)と   弾力性(人格の是正、向上)を生むということ ...

続きを読む

「JI」86年9月号「再び思い遣りについて」 ミカエル大王様

「JI」86年9月号 「再び思い遣りについて」 ミカエル大王様 今月は再び思い遣りについてお話ししましょう。 これは一九七九年七月に既に詳しく説き明かしたことなので、補足的な内容...

続きを読む

「JI」86年10月号「(神の国の起点となるべき)"集い"の心を一つに成し得なかった原因(2)」 ガブリエル様

「JI」86年10月号 「(神の国の起点となるべき)"集い"の心を一つに成し得なかった原因          (2)」 ガブリエル様 最近、主宰とお世話役、特に年輩の方と若い人達...

続きを読む

「JI」86年11月号「(神の国の起点となるべき)"集い"の心を一つに成し得なかった原因 (3)」 ガブリエル様

「JI」86年11月号 「(神の国の起点となるべき)"集い"の心を一つに成し得なかった原因          (3)」 ガブリエル様 最近しばしば集いの主宰と世話役の不和や、年配...

続きを読む

「JI」86年12月、87年1月合併号「天の方針」 ガブリエル様

「JI」86年12月、87年1月合併号 「天の方針」 ガブリエル様 私達があなた方と共に居り、真に世界の平和と繁栄を目指して悪と戦いつつ、茨の道を歩むようになって、早や十年の歳月...

続きを読む

天上界からのメッセージ - 神から授けられた正法