「JI」83年9月号 「嫉妬心について」 ラファエル様
(「天上界メッセージ集(84年7月初版)」173頁掲載)

 今月は人間の心の中に一番根強く巣喰う偽我、嫉妬心について再びお話したいと思います。
 それは競争心や向上心にも繋がるものですが、
動物の社会に見られる首位争いの表れでもあるのです。
 人間も動物である以上、同じ動物的な本能が人間をボスの地位獲得に駆り立て、
往々にして本人が気付いていない場合に自制心を忘れて、
醜いまでの心情を行為として表すようになります。

 背反の心も、私達や千乃様への反抗心も同じ。
 他の人の持つ物を妬み、自分が首位の座を得たいと思う心に他ならないのです。
 この嫉妬心は特に、相手と比べて自分が同等或いは、
自分の方が優れているのに不当にも下位に甘んじているという思い込みがある時、強く働き、

自身の勉学や技能を磨くことによらず、短絡的な方法 ー
即ち背反や反抗心、反撥する態度から失脚を願って悪口を触れ廻る。
 時には殺人という暴力にも訴えて地位の交替を計るのです。
 相手に落度が無い場合は嫉妬が動機と活力となり、自分を相手が不当に扱ったと考える時、
嫉妬の炎が復讐心に変わるのです。

 このように嫉妬は破壊的要素を持ち、天のメンバーとなるならば常に自制しなければならない、
マイナスの感情です。天には受け入れられぬ感情です。
 又"あのように優れたものを身に付けたい"、
"あのように智恵と判断力を備えられるように学びたい"と羨む心から、
競って向上する方がプラスになり、建設的要素を持ちます。

 あなたの心の中に嫉妬心の存在を認めたならば、とにかく自身の向上の為に学びなさい。
 その中にマイナスの感情は消失するでしょう。

 他人を蹴落として上位に昇進をと望む心はあなた方の俗世間には通用しても、
私達には通らない考え方。
 魂の研磨の妨げにしかなりません。
 謙譲とは無縁の動物的な感情でしかありません。
 嫉妬は誰もが持つ考えだから構わないのではないかと容認する意見は慈悲魔であり、
正法とは何かを知らない者です。

                 (八十三年八月二十二日 口述筆記 千乃裕子)

天上界からのメッセージ - 神から授けられた正法