「希望と愛と光」82年3月号 「判断力について」 ラファエル様
(「天上界メッセージ集(84年7月初版)」218頁掲載)

 判断力についてお話ししましょう。
 良い悪いと正しいと間違っている、の四つを区別出来ますか?
 集いを廻っていて、意味を掴んで発言、考察している人は滅多にいません。
 殆どの人が、四つを混同しています。何故今回そう問いかけたか分りますか?

 正法に対する認識の中で、「良いものと悪いものをはっきりさせる」
「正しいか間違っているか判断する」といいながら、
何がそれに当たるのか分らずにいる場合が多いからです。

 良い悪いというのは概ね個人の主観から出る場合が多く、
良いものも時には悪く、悪いものも時には良くなります。
 長所、短所の考えに似ています。

 では良いと正しいは同じでしょうか。
 私達天上界が正しいとするものはどんなものでしょう。
 正しいというのは方向や姿勢を判断しているのであり、
良いというのはその状態を判断して言います。

 一見差し障りのない所謂"良いことを言っている"宗教を
間違いとする天上界の見解がここにあります。
 正法的なものの捉え方というのは、良い悪いではなく、
正しいか間違っているか、なのです。

 真実と事実もまたそうです。
 事実が状態を指し、真実は方向や姿勢、性質を指します。

 これらのことを判断出来るようになるには、まず考える癖を付けることです。
 今まで何となく思い浮かべていた事柄について、人の評価について洗い直してみることです。

 理性は生まれながら備わっているものではなく、育つものです。
 理性を育てるのは謙譲な気持ちと考える意志です。

 だからといって、考えることや反省すること(所謂内観法に囚われること)
ばかりに気を取られ、実際に行動する上での積極性と智恵に欠ける人は
"役に立たない"ということを忘れないようにして下さい。
 生きていく上の、人生の智恵(パニャパラミタ)こそ
正法者としても天の一員としても欠くべからざるものなのです。
                     (八十二年一月二十七日 口述筆記 土田展子)

天上界からのメッセージ - 神から授けられた正法