「希望と愛と光」81年10月号 「愛を受ける方法について」 ミカエル大王様
(「天上界メッセージ集(84年7月初版)」208頁掲載)

 愛を受ける方法についてお話ししましょう。
 愛は行おうとすることよりもまず、自分に注がれている愛に気付くことからも始まります。
 愛は決して派手なものでも一目でこれと判るものでもありません。

 例えばあなたが絶望の中で手探りをしている中、あなたを照らしている光です。
 あなたを取り巻く様々な人の思惑(おもわく)が取り除かれ、
周囲にいたと思う者が去ってゆき一人残された時、あなたを見詰めている瞳です。

 自然の中にあるものがすべてそういった関係にあります。
 変らず注がれ続ける陽の光、流れ続ける水、それらを受けて生物は成長してゆきます。
 天上界の守護もその形なのです。
 決して不要なことはせず、相手の成長に任せ、
必要な時に助け、自ら救いを見つけ出すのを待つのです。

 もしあなたがそのような天上界の愛に気付いたなら、
他にその喜びを伝えてゆかねばなりません。
 
しみじみとした感動と染み入るような幸福感に包まれた時でも、
そこに安穏に浸るならやがては感動は薄れ、幸福感も去り、

もっと何か欲しいという執着が残るだけです。

 常に何ものにも終わりはありません。
 己は何もせず他に対して求める者には始まりもありません。
 何か欲しいと思う先に何かを与えようとしなさい。
 目に見えて特別に立派な善行を為さずともよいのです。
 まずあなたは何が出来るか。そこから考え、自分を見据えなさい。
 何が出来そうだというよりも何をしてあげられるだろう、と考えなさい。

 ユートピアは個々のそうした思い遣りによるのです。
 正法流布もその精神が根本となっており、八正道もそれが基礎になります。
 何の為の修行であるかを忘れてはならないのです。
 愛についての具体的な表れを敢て言うならば、
安心すること、明日への希望を持たせること、大切に思うことであり、
定まった地点ではなく、光へと伸びる道を示すことです。

 その道は義の道であり、信頼の道しるべのある天国への長く険しい道なのです。

               (八十一年八月二十六日 口述筆記 土田展子)

天上界からのメッセージ - 神から授けられた正法