「慈悲と愛」80年1月号 「悪霊に支配され易い人格及び国家」 ミカエル大王様
(「天上界メッセージ集(84年7月初版)」81頁掲載)

 私達の機関誌"慈悲と愛"も既に二年目を迎え、悪霊やそれに加担する人々の妨害にも屈せず、
予期せざる種々の難事をも乗り越えて、天を信じる人々の利他的な崇高な心と努力によって、
正法流布も少しずつ軌道に乗ってきました。
 真の正法がこのようにして着々と広められつつあることは、サタンダビデの悪意によって
一つ一つ真理が歪められていたGLA時代には期待出来なかった素晴らしい実りです。

 さて現在世界の情勢を俯瞰してみるに、三次元の人類のみならず四次元の私達に取っても
少なからず頭痛の種となることが多すぎる程あります。
 それはまず第一に、イランの暴挙です。
 正法者も含めて、秩序を尊び世界の平和を願う人々にとってはこれほど迷惑な事はないのであり、
その国際社会の常識を無視し、国際法を踏み躙り、
剰(あまつさ)え国際連合による十五ヵ国の安全保障理事国の決議を
無効にするといった強硬な態度は、許すべからざる無法国家であり、
無法者の集団としか言いようのないものです。

 それが大国の植民地政策の下に行われた残虐非道な暴政、圧政に耐えかねての暴動、
革命、民族解放運動なら理解出来ます。
 只自分達の手で追放した前国王を国外から再び連れ戻し、
世界に例のない圧制者と過度の汚名を冠して裁き、血を見んが為に、
死に至る病の床にある国王を引き渡さない米国を大悪魔と罵(ののし)り米国大使館を占拠、
館員を人質にし、政府の扇動によるテロ行動によってその要求(国王の本国送還)
を通そうとしたこと。
 且つ、米国現大統領カーター氏をイランの敵と誹(そし)るこの異常な狂態は、
彼等の所謂"聖戦"や"米国に対する反抗は聖なる義務である"と神の名を騙って、
他国内のイスラム教徒に呼び掛ける、世界の平和と秩序を乱す所業と共に、
神の光の下に行われるのではなく、闇の世界に属し悪魔の声に代表されるものであることは、
その行動パターンに多くの類似点を見る左翼主義者の過激な行動及び残虐、非人間性に関して
私が六月号で言及した時と同じものです。

 ただ世界中の賛意を得られず、近隣のアラブ諸国でさえすべてが彼等を支持せずに、
却って「イスラムの名で行動していると主張するのは神の教えの冒瀆である」
と非難する国もあるということのみが、
人質の流血や虐待を辛うじて防いでいるという程度なのでしょう。

 常に言動の一貫しないソ連は、米国の武力行使に対しては
イランを支援するということを非公式に約束したとも伝えられている現在、
宗教指導者であり、国の最高指導者の立場にもある狂気のホメイニは、
悪魔の力を背景に事を企て、推し進めているのを、果して知っており、また悟り得るでしょうか。
 答えは否です。
 私達が彼の行動を見る時、この国(日本)にあって私達天上界に反逆し、
他を扇動する者に奇妙に一致した感情の上下が現れ、何かに駆り立てられるものの如く、
些細な論拠と論旨を振りかざして世の正義と秩序を乱し、顧みない高ぶりと、
形勢が自らに有利とならないと悟る場合の一時的な平静の波があることを解します。

 これは病的な性格の特徴でもあり、理性に基づいて行動しないタイプの人間が、
悪霊の支配下にあって示すパターンでもあるのです。

 何ゆえ悪魔や悪霊の支配であると見るかは、
その歪められた感情が単に本人の世界のみで表現されるならば、あのような激情が持続し、
他の同様の性格を持つ人間の(若者の場合も情緒が不安定で病的になり易い)
異常性を引き出すだけのエネルギーを持ち得ないからです。

 この点から見て、悪魔や悪霊は扇動し、支配し易いタイプ
感情的な、無定見な、且つ情緒の欠乏せるものを選ぶということが明らかであり、
反面理性的で、真理に対して柔軟な姿勢を持つ性格は支配し得ないということがお判りでしょう。
 勿論自らの意志で以て心の浄化を図る人間でなければなりませんが。

 感情も容易に表さず、抑圧する、つまり魂も知性も自由でも柔軟でも無く、
偏見や完全癖や頑固な思考の表れを示すタイプも、本人は穏やかで、心乱れず、
理性的であると考えているかも知れないが、実は感情的な人間であること。
 不安感情で理性や知性の柔軟な働きを阻害しているに過ぎないこともお教えしましょう。
 このようなタイプも悪霊の餌食になって誤った説を流し、世の災いとなるのです。
 非常識な言動が見られ、変人視される人物もあります。
 如何にも賢明であるような表れに反して、己の愚行を悟れない人物もあるのです。

 これが只一説のみに固執し、譲ろうとしない左翼思想家(穏健派も過激派も含め)と
狂信、盲信の宗教家及び信者の背後に悪霊の跳梁ありと断定する所以でもあります。
 はっきりしたイデオロギー、信念を持たずとも、理性に乏しく、
感情的に自己表現をする扇動家のタイプも同じ事が言えるのです。

 感情がプラスに働くのは、情熱や熱意が正しい方向に向けられた場合のみです。
 且つ情緒が安定し、理性の働きとのバランスが取れている場合にのみ、
悪霊支配から安全圏にある
と言えるでしょう。

 これが結論として、現象、証、奇跡の如何を問わず、
背後の悪霊の有無、動きを把える方法であり、智恵であるのです。
 真正のものと偽物、預言者と偽預言者、メシヤとその偽者を見抜いてきた、

私達の方法でもあるのです。
 真理によって、理性によって、悪霊の罠に陥らないパニャパラミターそのものなのです。
 正しいものを愛すること。真理を愛すること。

 それが永遠に私達、唯一の天を見失わぬ生き方です。
 たとえ私達の声が悪霊や闇に住む人々に妨害され、聞えぬ日々があったとしても、
この心を持ち続ける限り何時如何なる人を介して私達が法を、或いは啓示を与えようとも、
それを必ず直感し探り当てることが可能なのです。
 偽の啓示、偽の現象、偽の奇跡に少しも惑わされること無く、
光を正しく感知する能力を持ち続けるのです。

                               (七九年十二月七日)

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