「慈悲と愛」79年5月号 「天上界の意志と世の人々に望むこと」 イエス様
 (現象テープ№11②からの転載)
(「天上界メッセージ集(84年7月初版)」43頁掲載)

 私は、二千年前正法を説いたイエス・キリストです。
 地上の人々よ、そなたらは今が末法の世であると知っているでしょうか。
 この話を聞く人々よ。
 この科学万能の世の中が最も不遜なものであり、最も不義なものであると知っているであろうか。
 己の栄華を誇る人間が滅亡と衰退の一途(いっと)を辿ることを知っているでしょうか。
 心して聞いて欲しいのです。
 私が二千年前に説いた、隣人愛や寛しや贖い。
 それと共にユートピアを作るということは、全く成されませんでした。
 私を信頼し、私を愛しているクリスチャンの中でも、
ユートピアを作ろうと願っている者は恐らくないでしょう。
 キリスト教のみでなく、仏教に於ても他の宗教に於ても、ユートピアを作るということ、
即ち理想郷や地上に於ける仏国土の建設は成されなかったのです。
 天上界は何千年もの間、人を変え、世を変え、
人々に神の国を地上に作れということを説いてきました。
 しかしそれは今の時代に至るまで全く実現されませんでした。


 そして天上界は、最早これ以上生きている人々にどんなに愛の籠った言葉で説き、
慈悲を持った波動で語り掛けようとも、
それがもう人の心に響くものではなくなったことに気が付いたのです。

 それは、高橋信次というブッタ様の合体された方が、それを成そうとして成らなかったのが、
決定的な要因となりました。
 これは最早、ユートピアが出来ないのはサタンの所為でもなく、
天上界の計画が甘かったという所為でもないのです。
 人々の賢明さが足りぬ所為でもあるのです。
 それだから今が最後の審判であるということについて、悟ってほしいのです。

 天は何時も、人間を暖かく見守り、抱擁するものではありません。厳しさもあるのです。
 人間の子供を甘やかしてばかりいて、その子供がどのように立派な人間になるでしょうか、
なれる訳はありません。
 子供を育ててゆくには、時には厳しさも必要なのです。又、鞭打つことも必要なのです。
 天上界は今そのことに気付き、最後の審判を行うことに決めたのです。

 それだからといって、地上に生きる人々は、
天が地上を見捨てたとは勘違いしないでほしいのです。
 寧ろ天は、最後の審判を行うことによって、悪しき魂を切り捨てることによって、
益々地上との繋がりを強め、新しき時代を作るべく協力しているのです。


 又、天上界の救うべきものは人間のみではなく、生命あるもの、生命なきもの、
すべて宇宙の法則に従うものをも救わねばならないのです。
 その為には、己のみが正しく、己の知能がある故に、地球の支配者、宇宙の支配者、
そして管理者になれる、と勘違いしている人間を裁かねばならないのです。
 人間は自然や動物、その他地球に存在するすべての有機物、
無機物によって生かされているに過ぎないのです。
 人々よ。早く悟ってほしいのです。

 破壊や争いも、時には正しいのです。
 正義の為の破壊もあり、真実の為の争いも時には必要なのです。
 これからの時代は、争いや破壊ばかりがあり、今迄のように、
暖かさや慈愛の籠った事はないかも知れません。
 しかし、それこそが、今の地上を救う只一つの手なのです。
 しかし、最後の審判を行い、破壊や争いがたくさんあるからといって、

それは地上を荒し、天国の権威を落すものではないのです。
 先程から何度も言うように、
これこそが地上を、地球を生きる道へと生かしめ、人類を更に進歩させ、
そして天上界をも平和にすることの出来るものであるからです。
 そして、その破壊と争いの時代が終れば、ユートピアが来、
そのユートピアにはあなた方も八正道や中道を良く悟り、
愛や寛しの観念も正しく捉えねばならないのです。
 その為に、今から厳しい正法を行っていってほしいのです。

 人をやたらに許すことが愛なのではなく、人々に厳しくすることこそが正法であり、
争いを避けて通るのが正法ではないのだということを、悟ってほしいのです。
 そして正法や八正道を説くからといって、その人が自分を助けてくれるとは、限らないのです。
 その人は、正法を悟り、八正道を悟る道標(しるべ)を示してくれるかもしれませんが、
決してそなたらの悟りを早めることは、出来ないでしょう。
 悟りを早める為には、己の努力しかなく、己の努力のみが、幸せへと至るものなのです。
 正法は、一人で行うものであり、従ってメシヤというものは必要でないことが、
ここに実証されているのです。

 又、悔い改めるというのは、永遠の生命を得る為ではなく、
宇宙の法則という万物を生かしめる法則に従う為、それを正しく行っているかどうかを反省し、
行いを改めることなのです。そのことを良く悟ってほしいのです。
 私は、私が二千年前に説いた時には、
永遠の生命を得る為に、神の御旨に従え、と忠告しましたが、
それはその頃の人々が、常識がなかった為であり、
現代とは知識も受け取り方も違っていたからです。
 宇宙の法則に従うことが、それこそが己を生かしめ、万物を生かしめ、そして平和へ、
永遠に幸せへと至る道なのです。そのことを良く悟ってほしいのです。
 やたらに優しく、やたらに許すことが正法ではないのです。
 するべき戦いは、せねばならず、正義の為の剣は取らねばならない。
 そのことを良く考えてほしいのです。

天上界からのメッセージ - 神から授けられた正法