第七章 天使の詩集 ー 七大天使

(六) テリエル大天使

 天の羊飼い
我は天の羊飼いなり。
幽界に日々降り行きて、
死せる者のうち善きものと
     悪しき者を振り分けん。

天は今 一人だに遊ぶを許さじ。
我等が天の法を説く為、
     一人一人が働くなり。
日々死者より集う悪霊と戦い、
     地上の人を助けんとして。
日の終り疲れ切り、頭を垂れて
     帰り来る善霊の列に、
夕日が慰めを与う。

何ゆえこの茨の道を
天の栄光とするかと、
     問いかける善霊達多し。
我は大天使に代りて、
一人一人丁寧に解き明かさん。
法とは何か、ユートピアとは何か、
天国とは何か、地獄とは何か。
天は今 何を目指し、
     何処へ向かいつつあるか。

納得してしばしの休息に入る
天上の霊達よ哀れなり。
我は天使の慈悲と愛の
     エネルギーを与え、
これらの天の霊の疲れを癒す。

天の羊飼いとして
     その日の務めを終えし時、
我は暗き夜空を仰ぎ、
幾万、幾億の
     美しき瞬きと語り合う。
何時の日か かつての平和な安らぎと、
退屈なまでの一日が
     天上に戻ることかと。

 (よみがえ)
紫の裾を引く
夜明けに
群をなして飛ぶ 白き鳥の群。

と見れば 現(うつつ)に見つ、夢に見つ
そは天の使いの飛べる姿。

世界は 目覚めんとして
ラッパを吹き鳴らせ、歌を歌え、
天の少女達よ。幼なき少女よ。天使よ。
今 救いの福音を撒き散らす
天の使いが過ぎゆかん。

タンバリンを打ち鳴らせ、
地上の乙女等よ。踊れ。

踊れや、鳥の群。
飛べよ、波間に。魚の大群よ。

世界は希望に蘇りたり。
約束の時なり。
世界は救いを待ちて 太陽の昇るを待つ。
リュートをかき鳴らせ、歌を歌え、
天の少女達よ。幼なき少女よ。天使よ。

カスタネットを打ち鳴らせ。
地上の乙女等よ。踊れ。
世界は希望に蘇りたり。
約束の時なり。

天上界からのメッセージ - 神から授けられた正法