第七章 天使の詩集 ー 七大天使

(三) ウリエル大天使

 日 時 計
天国の日時計は花時計と同じ。
花が影を作る。その影で時間を知ります。
花がまた長い長い列で たくさん植えてあり、
風が吹いてくると、一斉に何かを囁きます。
これは如来界の出来事で、
如来様だけが今何時か知っています。
人間の世界と同じ時刻を。

そして人間の世界に合わせて、
天上界は色々なことを定めます。
三次元のすべてのことは
四次元の計画表に載せてあり、
守護霊がいつも連絡を寄こすのですが、
それによって、
A男さんやB子さんの家で今何が起こっているのか
明日はどうなるか、明後日はどうしようか ー
と私達が将来の方針を定めて与えます。

これは大雑把なものではなく
綿密に定められたことで、
環境や状況の変化に応じて再び変更されるのです。
別に日時計や花時計がなくとも
私達は意識で色々なことを知りますが、
天国を楽しくする為に
花を作り、時間を計るのです。
雲で川を作り、虹で橋を作るのも
皆で霊の世界を美しく楽しくする為です。

 カ ナ リ ヤ
桃色の梅の花の香りが
 漂い
春の訪れと共に
 小鳥の雛が孵った。

小さな、掌に隠れる
小さな雛が
赤くはだかで震えていた。

それは丹精籠めて
 育てられ
レモンと名付けられた
 淡き黄色の羽毛に被われし
千乃裕子のカナリヤ。

鳥籠に只一羽
 雄のカナリヤは
美しく高く天を賛美し
 いつも私達の心の和(なご)みとなった。
 千乃家を守る天の使いの慰みとなった。

やがて私達天の使いは悪霊と戦い
 天を守り抜くのに疲れ果て
サタンに苦しめられて
 死の境を彷徨った。

その最中、
 カナリヤを守り抜いたのは私だった。
 病気の犬を守り抜いたのも私だった。

千乃家の動物と小鳥を
 無慈悲な悪魔の手から
生命を賭けて守り抜いたのはこの私だった。

サタンは去った。
 今永遠に、天の力で滅され
宇宙に姿を消した。

それが現実であるのを知るは
 只カナリヤの犠牲のみ。

レモンは左足を折り、足首から壊死した。
 付け根まで肉は裂け、
小さな小鳥には耐えられぬ
 死との戦いが残された。

サタンの爪跡を痛々しく残して
 千乃家の嵐は去った。
後に横たわりしは
 哀れなカナリヤのレモンのみ。

鳥籠は空になり
 あの美しく囀りし
慰めの歌は無い。

天の使いは小鳥と歌を愛する者たち。
 その喜びを取り去ったサタンの刃。
サタンは何ゆえに
 美しきもの、愛らしきものの命を奪うのか。

我等の愛するものを奪うのか。

天上界からのメッセージ - 神から授けられた正法