第二部 神と人類の交流
第三章 神の心、神の愛

三節 人類への思い
「天国の証(78年8月初版)」
 "天使の詩集"ミカエル大王様「二十一世紀」全文
「金色の光差し込む朝の訪れと共に
 世界は眩(まばゆ)く新しき世紀を迎えん。
 それを待ちし幾星霜の時の長さよ。
 この時迄年月(としつき)を経て人々の迎えしものはすべて虚偽のもの。

 新しき世紀でなく、
 偽りの救い主の到来を知らせる
 虚言の歓声(ホザナ)であった。
 その中に真の救い主の出現も、虚偽のたれ幕にドラマの終りを見た。

 そして幾度(たび)となく、人々は失望を味わい、
 味わいつつ再び待ち望んだ。
 いつ末法の世が過ぎ、
 神の国の到来は側に在るかと。
 人類は内なる真の望みを知らぬものであった。

 歴史はそれにも関らず容赦なく
 雨風を呼び、嵐を呼び、
 戦いを招いて人々を傷付けた。
 祈るものも戦場に駆り出され、
 人殺しの集団に加わった。
 
 科学は人を殺す凶器となり、
 政治は支配欲の権化となった。

 天の憂いを感じぬ鈍き心持て
 悪の誘いに時を忘れ、邪悪な楽しみに
 耽ることを覚えた人類は、
 神を蔑
(ないがし)ろにして一人快楽に溺れた。
 それが真の魂の堕落であるとも知らず、
 溺れに溺れた


 しかしサタンはそのような人類を好んだ訳ではない。
 むしろ軽蔑した。
 悪の誘いと惑わしに、容易に
 己を明け渡す人類など必要ではなかった。
 むしろ節操固く、善と正義と愛に生きる
 天上に愛されし人々を目掛けた。

 何故ならばサタンは信条などなく、
 愛などなく、只破壊と混乱と、堕落の過程をのみ楽しんだ
が故に。

 その犠牲となりし人々のみ哀れなり。
 彼等が救いの手に目を反(そむ)け、離れゆきて、
 サタンの醜き手を救いと欺かれ、喜びし人々ぞ哀れなり。
 サタンの徴(しるし)と天上の徴とを
 見極めることなく、未だに思い惑う人々よ哀れなり。

 されどそは求めしものにて
 闇に住むものなり。
 光に住むと思いて自惚れし人々は、
 地獄に住めるものなり。


 ああ我等が父の御計らいの
 深さを知ることなく、
 いとも容易く欺かれし人の群よ。
 サタンは父の身近にありて、
 真の救いの光をも破壊の道を辿らせ、
 遂にその配下となさしめた。
(注。ユダヤ教、キリスト教の神の教えを信じた者が、共産主義の偽善に騙されていった)
 父の慈悲と愛を拒みしこの人も哀れ。
 サタンの惑わしに偽りの栄光を夢見し人ぞ哀れ。
 そは悲しき生涯よ。

 しかし人類はやはり、救いと神の国を持つべきものにて、
 神の手に選ばれし人は
 その国の一員とならん。

 真の希望と愛と光は常に天より降り注ぎ、
 そを求めて近く歩み来たりし人は、
 その光を身に浴び、清められん。


 その清められし人々のみ我が神の国に迎えられて、
 新しき大地と空を形作り、
 そこに住むものなり。

 我等が祝福のうちに新しき世紀の始まりなり。」

注。
「慈悲と愛」79年12月号初出 ラファエル様メッセージより
&「天上界メッセージ集」80頁

「不法の者が来るのは、サタンの働きによるのであって、あらゆる偽りの力と、徴と、不思議と、
又、あらゆる不義の惑わしを、滅ぶべき者どもに対して行う為である。
 そこで神は、彼等が偽りを信じるように、惑わす力を送り、
こうして、真理を信じないで不義を喜んでいたすべての人を、裁くのである。
           (テサロニケ人への第二の手紙 二章九節~十二節)」)

"神の愛は人の心を明らかにする"
 神の救いとは何か、如何なる者に向けられて来たものか、
己に向けられた神の目に一度として顧みることのなかった、
自らの絶望すらも知ることのないままに滅んでゆく。
 サタンの邪心によって、サタンの快楽の犠牲となって、
サタンの邪悪を植え込まれ、神の心を神の救いを憎む魂として滅んでゆく。
 何千年に亘る、数え切れぬ人々が自らの絶望を知らないまま、
悪魔に弄ばれる愚かを覚らぬ心しか養えなかった人類が滅んで行った。
 人類の歴史を通しての、神の業と悪魔の業を理解し得る証言を神自ら与えられた。
 人類が神の心を貫くか否か、自らの意志で選び取る精神へと
天がこの時まで如何に人類を導いて来られたか、すべてを明らかにされた。

 私達が知らされたように、誰もが知らされねばならないのです。
 そして自らの意志で進むべき道を選ばねばならないのです。
 自らの意志で神の道を行く者しか神と共に、悪魔の破壊から地球を、
生きとし生けるものを救うことが出来ぬからです。
 滅ぼさんとする者に手を貸してきたことに気付かねばならないのです。
 今、自らの犠牲を顧みない愛と正義を持つことが出来ないなら、
その者が神に救われることは、神の心に生きることは永遠にないでしょう。

 曾て神の心を知った者達の多くが、永遠の生命への執着からサタンに魂を渡し、
天を滅ぼそうとしたことを知らされました。
 神が私達を厳しく導こうとされるのが、
神の信頼に値する、最後まで神の心を自らの心とする者しか
共に悪魔と悪魔に従う者達と戦うことが出来ないからです。
 神の愛される善きもの、善き観念を愛する心を持つことが出来ぬ者が
天と共に戦うことは出来ません。
 この世が私達の心に働き掛けるものは
神の愛するものから目を奪おうとするものばかりです。
 神の愛を、神の御心を、神の存在を見失わせようとしているのでしょう、
サタンに操られていることが悟れない者達です。
 サタンの心に生きる者達です。

天上界からのメッセージ - 神から授けられた正法