「JI」90年8月号 「両親と子供の養育について」 ラファエル様
 前月には夫婦愛について語りましたが、今月は両親と子供の養育についてお話ししましょう。
 米ソの軍縮交渉の進展、ドイツ統一再編促進、東欧の民主化、
ソ連もゆっくりとした足取りながら体制の改革を目指してゴルバチョフ大統領、
急進改革派のエリツィン、ロシア共和国最高会議議長、共産党保守派の幹部や軍部を巡って、
更にペレストロイカ、グラスノスチ、市場経済へと民主化を進める動きが、
世界の傾向に合わせて容認されつつあるようです。

 このまま東西の平和が確保されればよいのですが、
アジアはまだまだ、民主化に踏み切れずにいて
政治の動きに疎い西側諸国民が世界平和は間近だと勘違いしているだけのようです。
 それでも大戦のない近年、全般に"平和"の概念が西側に浸透し、
優秀な子供を産み、育てることが米国などの中流以上、
インテリの家庭の関心となっているようです。

 最近岩間文彌博士のお便りに、IQ二〇〇以上の天才児が米国人の夫と日本人の妻との間に産まれた、
それは胎教の時期からの両親の注意深い生活環境によって可能になったとありました。
 ー それには勿論妊婦の栄養、ストレスの解消法など多々あるでしょう。
 夫婦の愛情の安定も大切です。
 日本はまだまだ、夫婦の意識がそこまでのレベルには達しておらず、
両親の離婚や、子供の虐待対策などが、漸く情報化している位の所です。

 いずれにせよ、子供は両親の愛なくしては、
健康も才能も得ることは出来ず、成長の芽は摘まれてしまいます。
 良き教育者に出会うまでに、良き両親の愛と家庭が子供の成長と才能開花の未来に向けて、
機会を与えることが出来るのです。
 夫婦の不和と、母親の育児への無関心、愛情の欠如は子供の不幸な運命を定めてしまうのです。

 
 そこから抜け出るには、教育者が、人生の先輩が、福祉関係者が、
良き友人としてどれだけ、その傷を負った、歪められた不運な子供の心を正しく方向付ける為に、
また、第二の正しい形での環境を与えることが出来るか

それが日本のような亜先進国や先進国の欧米でさえ、まず解決されねばならない問題でしょう。
 
 胎児の時代から赤ん坊の学ぶ速度は、天才のそれであると岩間先生が伝えてこられましたが、
その時期に両親の歪んだ精神や愛の欠如が赤ん坊に与える不幸な影響は、
計り知れないものがあります。
 それによって後年の成人の社会への適応度が決まるのです。

 
 正法者の夫婦となる人達は、子供が欲しいと思われるなら、
まずお互いの愛情の確保と、子供を産み育てる為の責任の大きさを、心すべきですね。
 生まれてくる子供の運命を、左右するのは両親なのですから ー 。
                    (九十年七月十日 口述筆記 千乃裕子)

天上界からのメッセージ - 神から授けられた正法