「JI」85年5月号 「臆病で小心な日本人」 ラファエル様
(「天上界メッセージ集・続(86年1月初版)」52頁掲載)

 動物愛護或いは猛獣という字句は、日本人の字典から削除すべきなのでしょうか。
 再び動物の虐待を取り上げねばならない事件が起きました。
 あなた方も御存知の筈ですが、過日、沖縄のある動物園で係員が檻の掛け金を忘れ、
ライオン一頭がふらっと外に出たということがありました。
 何時も見慣れているのでしょう、近くの象舎にもたれて寝そべっていたのを、
その動物園関係者は事もあろうに警察官を動員し、15発の弾丸で打ち殺させたそうです。

 理由は、園児が見物に来ていて危険だからということですが、そのような近距離で、
手負いでもなく、子連れでもなく、飢えてもいず、群れをなしていない動物。
 恐らくその動物園で育ったかも知れない、人に慣れ、人を信頼しているライオン一頭を、
ただ猛獣であるからという理由で、無残にも打ち殺す世論がまかり通る日本という国は、
理性を失った狂気の国としか思えません。

 しかも何百万円もする高価な動物です。
 その動物園は毛皮を売って儲けるのが主眼で、
ライオン、虎、豹などを飼育しているのでしょうか?
 やり切れない思いしか残りませんでした。
 世界中で一番哀れなのは、後進国が革命途上にある場合や、
日本のような後進国並みの意識しか持たない国に飼われる悲運に見舞われた動物達です。

 園児には恐がらないように、
ライオンのお昼寝の時間だから静かに向こうへ行きましょうなどと上手く誘導し、
閉館に持って行くことも出来た筈です。
 一般人には大声を立てたり、走ったりしないで静かに園外に出るように説明出来る筈。
 それを殺すという解決法しか思い付かないのは、全く無知の極みです。

 諸悪の根源は無論、左翼寄り思想のクリスチャン弁護士、
山室氏が強行制定させた(働きかけた)猛獣飼育法なる小児的内容の法律にあります。
 又、そのように世論を喚起したマスコミにあります。
 その法律の故に、日本中の動物園関係者から個人に至る迄を神経質にし、
人間と猛獣を、恐怖と危険の一線を画せずには、

猛獣のみか、犬をすら飼えない心境に陥れているのです。
 人の恐怖や不安が動物にも伝わり、神経質にしてしまうことすら気付かないのでしょうか?

 
 これは全く小児的発想で日本人特有の臆病で小心な心理状態の表れであり、
精神の弱さ、被害妄想的な思考習癖を有し、且つ助長するものでしかありません。

 未熟な人格であり、精神、人格の成長など、及びも付かないのです。
 動物を恐れることは人を恐れることにも繋がり、

人の恐怖心が動物にも伝わり、このように何かあると、
足が竦(すく)んで前に進まなくなるような恐怖心に囚われるのは、
無闇に銃を振り廻し、反って暴発させて人を殺傷するような病的な小心者と同じく、
国が戦争に巻き込まれるような事でもあれば、

愚かしくも敗残の憂き目に遭うのみに終るでしょう。
 私は間違っても、このような人々を天の戦士には迎えたくはありません。

                   (八十五年五月一日 口述筆記 千乃裕子)

注。
 紀元前に国家(イスラエル)を失い離散したユダヤ民族の十支族の内、
二支族が日本まで大移動したことが天上界から知らされました。
 天上界の指導があったに違いないのですが、
指導者を信じて最後には海を渡って島国に辿り着くまで、
神に(天への信義を指導者に見て)従った人々の勇気を、日本人はどこに忘れて来たのでしょうか。

 臆病で、小心な日本人がこれほど幅を利かせるようになったのは、
自分のことだけに生きるのが正しいと、それが勝ち取るべき権利であると、
愛を、優しさを葬り去った共産主義の台頭によるからに他ならないのですが、
そのような考えを無思慮に信じた、
賢人の警告に耳を傾ける知恵を育てて来なかったからでもあるでしょう。
 共産主義を見抜けず受け入れた現実を理解されるなら、
その真実を伝えられた天上界の齎された神の法、正法を真理であると覚らなければなりません。
 それが出来ないようでは、
共産主義に騙された愚鈍から少しも知恵を得られないままだということです。)

天上界からのメッセージ - 神から授けられた正法