「JI」84年2月号 「共産国の傀儡(エージェント)と化した全国紙」 ウリエル様
(「天上界メッセージ集(84年7月初版)」180頁掲載)

 一昨年十二月、米国議会に於ける元ソ連KGB将校レフチェンコ氏による
"日本での二百人以上のソ連エージェントの活躍"という衝撃的な証言もさることながら、
その後の日本の一週刊誌記者とのインタビューで、
"サンケイ新聞の左傾化は成功した"という発言に当時は、半信半疑でおりました。
 今以て、サンケイの紙面は反共的と容共的な寄稿や報道が混ぜられており、
今年に入って、米国のレーガン大統領から、米国政府と同じ姿勢を持つ代表的な新聞として、
社長に親書が寄せられたことなど、レフチェンコ氏発言の確証は得られませんでした。

 それにも関らず、サンケイ抄執筆者の毎日の稿には、
時に心情的に左傾しているのではないかと思われる日もあり、
サンケイ紙の特色と言われる"正論"と"直言"に関しても、
後者は、はっきりシンパである鈴木謙二NHKアナウンサーではなく、
反共論者の谷沢栄一氏(関西大教授)を早々に切り捨て、
しかも一月二十八日付"正論"に、"故大平元首相は増税を訴えて選挙戦に臨んだ故に政治家。
 中曾根首相は増税なしを約束して選挙後に物品税他によって国民を欺いたが故に政治屋だ"と、
只その一事を以て国民を侮る政治屋と決め付けている飯田經夫氏(名大教授)を見て、驚きました。

 中曾根氏の国際貢献度と行政・教育改革への積極的な姿勢は、
倫理に執拗に絡み付き、しかも一兆円減税を約さずに、行革など重要法案を通過させじと、
衆院解散に追い込んだ野党の暴走振りと併せて、この飯田氏の脳裏には留まるべくもなかったのか。
 "正論"欄にも遂にはっきりとした心情左翼的執筆が登場したかと愕然としました。

 赤字国債は発行しないで、一兆円減税は必要。
 サラリーマン増税はやらない、反って少額の増税をした。
 米価は上げねば生産者団体がそっぽを向く。
 減税財源のない政府に追い詰めたのは共産党、社会党と労組の共謀による
地方自治体高級職員公務員や赤字財政の国鉄が原因ではなかったのですか?
 その為の行革推進なのですから、"如何なる増税も絶対に反対"とスローガンを掲げても、
地方自治体の改革さえ充分に成功していない現状で、良識に見て無理難題。
 "痛みを分かち合う … "というスローガンは忘れ去られたのでしょうか。
 中曾根内閣を批判し、追い詰めれば、不満のはけ口にはなるかも知れませんが、
"国民各層がこれまで享受してきた国家からの恩恵の一部を犠牲にすることであり、
あくなき利己心の増長を抑止しなければ、「福祉国家の危機」に見舞われる"
ことを憂う声ももう少し聞こえてきてほしいものと思います。
 商業紙だからとて無責任な政府非難は、無責任なマスコミである証拠でしょう。

 共産党は"リンチ事件などなく、愛国的発言の故に宮本議長は投獄された"
と又もや虚偽の宣伝ビラを配り、軍拡に関しても、大韓航空機撃墜事件についても、
日米ソ、韓国のいずれも非難、一人自党のみを欠点なしとし、
赤軍派までも共産党系列から切り捨てて、矛盾だらけの弁明と論述。
 プラウダなどのソ連の報道機関と同じデマゴギーの策を用いております。

 一方、勇を以て日本を現に腐蝕しつつある左翼教職員組合、日教組を批判、
田中(角栄)元首相への辞職勧告を言うならば宮本議長のリンチ事件も同等に扱うべしと発言の、
日本歴代首相の中でも稀なる勇気と英断と正論の中曾根氏を、
"国民を侮る政治屋"とまで中傷する学者がサンケイ紙の正論欄に現れたこの一事によっても、
やはりレフチェンコ氏の証言は正しいものであったのでしょう。

 共産党議員が、彼等に比ぶべくもない有徳、高潔なる人格の天皇陛下の国会ご出席の度に
欠席し続けることをも伝えていないのです。
 全国紙はすべて徐々に或いは急激に左傾の途を辿りつつあることは、

明白と言わねばならないでしょう。
                    (八十四年一月二十九日 口述筆記 千乃裕子)

天上界からのメッセージ - 神から授けられた正法