「希望と愛と光」82年6月号 「心に安定した支柱なき者」 ガブリエル様
(「天上界メッセージ集(84年7月初版)」222頁掲載)

 今月は、私がお話を致しましょう。
 今までより何度も、私達天上界の者が繰り返し、あなた方にメッセージを送って参りましたが、
今月は私達のこれからの方針というか、目的をより明確にする為に、
少し苦言を呈したいと思います。

 あなた方正法者、並びに機関誌の読者の皆様に、
もう一度ここではっきりとさせておかねばならない事があります。
 それは、私達がこの地上を神の国、ユートピアにする為に、
あらゆる方法と人物を通して語り続けてきましたが、

あなた方現代に住む人々にとって、
最早私達の真なる心からの呼び掛けにも関らず、何故か功を奏する所少なく、

そればかりか却って正法を一宗教視し、
挙句の果ては、私達天上界に対して畏敬の念さえ失い、
三次元に住む俗人と何ら変らぬ態度で接し、
千乃裕子様に対しては取りも直さず、
(以前に私、ガブリエルが『JI』誌一九八一年四月号に於て、
苦言をあなた方に申し上げた筈ですが)
これ以上の侮辱はないと思われる程の有様です。

 私達はあなた方に言います。
 己の偽我すら厳しく見詰めることの出来ぬ人間が、

己ほど、正しき者は無いとばかりに他を裁き、罵詈雑言を浴びせ、
根拠の無い噂話、中傷等であれば熱心にしかも飽くことなく実践するとは、
何たることでしょうか。
 私達が天国シリーズにて、機関誌にて

あなた方にお教えしてきたものは何だったでしょうか?
 只、一読しただけで積み重ねて置いてあるだけではありませんか()。
 そのような人々に私達は言います。
 一度読んで理解し、悟れたものなら何故、あなた方は未だに進歩出来ないのでしょうか?
 何故、魂の自由を得られないのですか?

 昨年十二月のクリスマスの時にも、イエス様が仰しゃった筈です。
 「私達は、血を吐く思いであなた方にメッセージをしているのです」と。
 この意味を真に理解していたならば、私達、いや千乃裕子様に対しても、
もっと温かい、もっと思い遣りのある言動がとられる筈です。
 私達は何の為にあなた方にメッセージを送っているのか、
忘れた者はもう一度最初から読み直してみなさい。

 最早、残された時間は刻一刻と迫って来ているというのに。

 それでは最後になりましたが、
「心に安定した支柱のない者は、ザルに水を注ぐが如き」と以前にも言いましたが、
これを今月のあなた方へのメッセージとして、再度与えましょう。
 愛は、与えられる資格のある者にのみ与えられるのです。
 そして、茨(いばら)と石ころで作られた苦難と忍耐の荷を負い、
それでも尚、天上界の光の道を見失わず、努力し続け歩みゆく者こそ、
真の正法者と成り得るのです。
 あなたはどうですか。
                 (八十二年四月二十日 口述筆記 谷田三枝)

(注。
一度読んで理解出来たと自惚れる位ですから、
その程度のメッセージを語っているのが天上界であると、
神を侮っていることも悟れない(メッセージの内容は言う迄もなく)者なのでしょう。

 例えば、メッセージから善について学ぶとしましょう。
 メッセージを理解するとは、理解する能力を開発したということであり、
それが心が目覚めたということではないでしょうか。
 善を理解し得たのなら、悪が理解される筈であり、
それが出来ないでいることに気付けないようでは、
何ら(正見をなさしめる)能力が開発されていないのです。

 メッセージを読んで、メッセージに籠められた天の思いが理解されないなら、
メッセージは理解されていないのです。
 何度もメッセージを読んでいく内に、理解する能力が開発された時に、
悟ることが出来ることでしょう。
 天上界の教えがすべて繋がってくるのです。
 天が善を語る時、如何なる悪に立ち向かってこられたか、
悪に苦しめられる者に心を痛めてこられたか理解されるのです。
 真に理解するまで、努力し続けるしかないのであり、
そうやって理解していく内に、天の思いに生きることの難しさを知るのでしょう。
 メッセージを理解したと自惚れる人は
天の思いを理解したいと求めてこなかった人達なのではないでしょうか。)

天上界からのメッセージ - 神から授けられた正法