「希望と愛と光」82年1月号 「物の考え方について」 ラファエル様
(「天上界メッセージ集(84年7月初版)」214頁掲載)

 物の考え方についてお話ししましょう。
 反省を例に取るとします。
 あなたは何故反省するのでしょう。
 美しい人格になりたいからですか。天上界に気に入られる為ですか。
 悪いことをした、已むに已まれぬ気持ちからですか。

 反省は自分が何故誤った言動を取ったか、良くないことを考えたか、を考え、
次からそうせぬようにする為になすものです。
 もしあなたが美しい人格になろうとして反省するのなら
「悪いことをした」と思うだけ思って安心してしまうでしょう。
 美しい人格が目的だという人は他者との繋がりを考えず、
自分を作ることだけに執心しているので
「反省をしている謙虚な人柄」である自分で納得するからです。
 他者への配慮のない人故に、毎日を幾ら省みても同じことを繰り返し続ける進歩のない人です。

 天上界に気に入られる為、
守護霊を意識して反省する人は何時まで経っても独立した一個の人間とはなれぬ人です。
 何かの権威を感じて従うという姿勢もまた、
他者への配慮なきが故に「悪いことをした」と思うだけで考えはしません。向上しない人です。

 反省というものは、毎日毎日そうやたらに材料がある訳ではありません。
 日常のほんの些細な過ちなら一つ一つ拾うと、健全な生活など営めません。
 天上界が「反省」してほしいと思うのは、
個々の「何度やっても直らない」という性格についてなのです。
 何故なら、あなた方の生活の中の悩みや対人関係に於ける過ちも、

そこから来ているからです。
 それにはまず、欠点が他者に及ぼしている影響を真剣に考えることです。
 それには他者の人格、心を慮ることです。
 そうすれば、自ずと「已むに已まれぬ気持ち」になって、

悪かった、もうすまい、と決意するでしょう。
 幾ら反省しても欠点の直らぬ人、幾ら努力しても賢くなれぬ人とは
「已むに已まれぬ気持ち」が少ないからです。
 あなたは一度でも、自分の利害に関係せず他者を思って
「已むに已まれぬ気持ち」になったことがありますか。
           (八十一年十一月二十四日 口述筆記 土田展子)

天上界からのメッセージ - 神から授けられた正法