「 JI 」82年1月号「正法者について」ミカエル大王様 • 天上界メッセージ

「 JI 」82年1月号　「正法者について」　ミカエル大王様
（「天上界メッセージ集（84年7月初版）」144頁掲載）
　「正法者」についてお話ししましょう。
　正法はこういうものだと理解した人は多いでしょう。
　では正法者というのはどういう人を言うのか、自分はそれに当たるだろうか、
と考えてみたことがありますか。

　メッセージを定期的に送り、あなた方が正法を理解するようになりましたが、
集いの討議や話し合いの中で心を離れて言葉だけが交されている集いもあるようです。
　なるほど間違ったものは排さねばならない、悪には譲ってはならない等、
従来の業からは徐々に抜け出しつつあります。
　社会問題に関しても鋭い考察をするようになっています。
　しかし一方では依然として自己の欠点をそのまま抱えている人が多く、
周囲の者が気付きながらも修正を促せない、促さないような状態の集いも幾つかあります。
　
　心に熱意のない者の話は如何に内容があろうとも聞く者の心を動かさない、
心に他を思う気持ちのない者の正法の話など少しの値打ちもないのです。
　愛は気付くのにそう難しいものではありません。
　大自然の中に探さずとも、周囲の者の中には無くとも、
自分自身が発火点となることが可能です。
　信義は古代の義人が遭遇したような迫害に遭わずとも確信出来ます。
　正義は大上段に振り翳（かざ）すものではなく足場を固めているものなのです。
　それらを考えたことがなく、考えようとしないから、
正法が理想主義だと片付けられてしまうのです。
　「正法者」は一人だけの世界ではありません。
　正法者というのは、天上界との関係のみではなく、
お互いの友情で結ばれるのが必要なのです。
　あなたはどうですか。

　「正法者」というのは聖人君子になることではないのです。
　正法者が聖人君子を意味するのなら、ユートピアなど出来はしません。
　どういう意味か解りますか。
　あなた方に天上界が「ユーモアも大切です」と言うと、急いで笑おうと努める。
　そのような考えが「正法者」らしくないのです。
　　　　　　　　　　　　　　　　（八十一年十二月九日　口述筆記　土田展子）

〖備考
　聖人君子とは程遠い未熟な人間同士でも良い人間（信頼）関係は築けるのです。
　大したことが出来なくても、相手を思い遣る心があれば、信義を通す精神が育つでしょう。
　人間関係を大切にする（他を生かそうとする）思いが、良い社会へ、
ユートピアへと広がっていくのでしょう。
（人から認められるような）人格者になろうなどと考えてはいけない、
自分のことを忘れる位に人のことを思うようになりなさいと天上界は仰しゃいます。

　ユーモアは良い人間関係の中から自然に現れるのです。
　そのような関係で互いに結ばれていないと言われているのです。
　信頼し合える心を持ちなさいと仰しゃっていられるのです。
（ユーモアのつもりか）虚ろな笑いで繕おうとする正法者と
天上界の途方もない隔たりを嘆かれているのです。〗

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