「希望と愛と光」81年8月号 「赦しについて」 ガブリエル様
(「天上界メッセージ集(84年7月初版)」205頁掲載)

 赦しについてお話ししましょう。
 あなたは今迄に、完全に人を赦したことがありますか。
 忠告が嫌悪感を持たぬ憤りから来るように、
それが出来るのは憎しみという執着を持たぬ怒りです。

 怒りが義から来るように、赦しは愛から来ます。
 人の求めるままに行うことではなく、足らぬ所を補ってやるのが優しさであるように、
赦しも又、後悔にではなく悔い改めに与えられるのです。
 愛から出る行動は、人を立ち止まらせず、常に前へと歩かせます。
 この意味で赦しは癒しとなるのです。

 自分を見詰めることさえ並大抵ではないのに、
まして他人を自己の尺度で計ることなしに認識することは難しいことです。
 あなたがもし誰かのことを怒ったり、快く思っていないのなら、
その感情が胸に黒くつかえてないか、憎しみを持っていないか確かめてご覧なさい。
 その者が改心して良い人になるのを望むか、落ちぶれ果てて赦しを乞いに来るのを望むか、
あなたは前者を無理なく選べますか。
 ですが、赦しは悔い改める者に無条件に与えられるものではありません。
 償いをせねばなりません。
 義の怒りが愛の赦しへと繋がるように、癒されたなら、
自ら義人となって歩むようになるのです。
 これを目覚めたと言います。

                  (八十一年六月二十六日 口述筆記 土田展子)