「希望と愛と光」81年5月号 「人の気持ちを考えるとは」 ウリエル様
(「天上界メッセージ集(84年7月初版)」200頁掲載)

 今月は人の気持ちを考える、ということについてお話ししましょう。
 人の気持ち。
 天上界メッセージや、講師方のお話の中で、
人の気持ちを考えるということが何度も出て来ますが、
何故人の気持ちを考えるのが大切なのか、お解りですか。

 自分が大切だと思うように、相手も自分が大切である。
 だから他人も大切にし、気持ちを考えなければならない。
 これは常識です。
 さて、正法の本来の目的、ユートピアを作る、ということを考えた場合、
どうなるでしょうか。
 人の気持ちを考えるのは、自分の心を浄化する為、争いをして心を乱さぬ為でしょうか。
 自分もそう扱ってほしいから相手を尊重するのでしょうか。

 八正道や中道が個人の悟りにのみ用いられ、自分の悟りの為の手段であるなら、
何の天上の教え、真理であるでしょうか。

 自分を含めた隣人の為に、悟りは開くものなのです。
 ユートピアは、個々の悟りの集合体ではなく、
互いに努力して切磋琢磨し合い、悟ることにあるのです。
 人の気持ちを考える内に、自分の一面を知ることもあり、
又、自分を知ることで人の気持ちも解るようになるものです。

 正法を知り、新鮮な感動と瑞々しさに心震わす時、
それは既に、幾人もの先人達が試みた神の国の礎
(いしずえ)を、我も築かんと、
心の内に使命感が芽生えているのです。
 使命感は純粋に奉仕を意味します。
 ガブリエルのメッセージにある如く、正しい使命感は愛が始まりを告げます。

 あなたは今、どのような気持ですか。
 使命感を感じていますか、それとも自分の解脱を目指していますか。
 本当に人の気持ちが解るのは前者の方であり、
正しい人間関係を営むことが出来るのもこの人達なのです。
              (八十一年三月二十三日 口述筆記 土田展子)

天上界からのメッセージ - 神から授けられた正法