「慈悲と愛」80年12月号 「善意から出る嘘と悪意からの嘘の人に齎すものとは」
             ガブリエル様
(「天上界メッセージ集(84年7月初版)」125頁掲載)

 今月は善意の嘘と悪意の嘘についてお話ししましょう。
 善意の嘘とは人を救う為、人を慰める為、人を傷付けない為に吐(つ)くもので、
英語では"white lie"と言い、医師などが患者によく用いる手です。
 それによって周囲も自分も傷付かず、互いの調和や平和を乱すものではなく、
却ってそれを生み出す為のものですから"善意の嘘"と言われます。

 その反対に悪意の嘘とは究極的には破壊を齎す有害なもので、
他への思い遣りではなく、自らの立場や利益や名誉、地位、
財産を守る為には他を傷付けても陥
(おとしい)れても、それについては心を痛めないという、
虚栄の心とエゴイズムの産物でしかないものです。
 このような嘘からすべての悪が生まれ、世を破壊していくものです。

 そしてこれこそが悪魔に魂を売る堕落への道、消滅への道へと導くものです。
 抜き差しならぬ立場に立たされても、

自らを守る為の自己保存の嘘で言い逃れを計るのは止めましょう。
 それを始めるや否や、あなた方は天から後退
(じさ)りを始め、
遂には背反の曲がり角へと追い詰められていくのです。
 すべての反逆者、消滅宣告者もこの道を辿りました。
 よく心して毎日を過ごして下さい。

 勿論、今私は正法者間と天との信義について述べているのです。
 正法者でない外部との接触は、正法を守る為に追及を避けて、
善意の嘘を吐かねばならない場合もあり、それは認められています。
 何の警戒も必要でない正法者同志で、
先程の悪意の嘘が頭をもたげてくる時に危機が訪れるのです。

 魂の修行の為に常に自らを省みて人生を歩んで下さい。
 これを忘れることが魂の堕落の始まりであり、修行の挫折の第一歩なのです。

天上界からのメッセージ - 神から授けられた正法